千葉馨が亡くなった。
知っている人は少ないかもしれないが、N響のホルンのトップを長年勤めたホルンの名手である。
(こちらも、故人になってしまった...あ~いまだにすごく残念だ..)岩城宏之の著書(どれか忘れた)にあったエピソードが印象深い。。
帝王カラヤンがフルトベングラーに意地悪されて、ベルリンフィルから締め出されていたころにカラヤンはかなりN響を振っていたころがあった(らしい...すごい話だ)。ある日の演奏会で、ベルリンフィルかウィーンフィルか忘れた。。。たぶんウィーンフィルだと思う。。。のホルンがヘコリまくったそうな。怒り狂ったカラヤンは
「すぐに、日本の千葉を呼べ」
とすごい剣幕でまくし立てたらしい。。そして本当に移籍の依頼が千葉宛にきたそうだ。それを聞かされた千葉は「うーん」と、しばし考えて。。。
「うーん、あっちにはうまい魚がねぇから行かねぇよ」
と言下に断ったそうである。かのオーケストラは独自の奏法、というか鳴らし方、をしていてカラヤンが一生懸命につれてくるホルン奏者をイジメて辞めさせてしまうため、千葉は自分のプレイスタイルと比較してみて判断したらしい。帝王カラヤンからの誘いを「うまい魚がないから」と断ってしまう千葉になんかガクタイっぽいかっこよさを感じた。
ホルンは難しい楽器である(とギネスブックに出ている。本当に。)...でも、とても奥深い楽器だったなぁ。。。特に高音は危険でなにしろヘコリやすい。
ある演奏会で「亡き王女のためのパバーヌ」(まぁ甘ったるい。。。件の作曲者は”リストから外したいほど嫌いだったらしい。。。)でホルンソロが主旋律をとる編曲版をやったときに、先輩のトップホルン奏者先生は、ヘコリまくり、曲がめちゃくちゃになったことがあった。。。印象的すぎてずいぶん前のことなのに忘れられない。。。
自分はへたくそで高音が出せなくていつも4番という、一番低い音のパートをやっていたが。。。(実は低音も鳴らしにくいのであるよ。。ホルン)。。。ある晩の演奏会で突然、自分のホルンが信じられないぐらいに鳴り出して。。。嬉しくてバリバリ低音を吹いていたら。。あとで大目玉をくらった ><; あとで録音を聞いてみると、自分の音が他のパートをすべて消していた。。。でもなんかベルリンフィルのホルンの音みたいな(妄想デス。。が)気がして、怒られながらも嬉しかったなぁ。。。
岩城も千葉も。。。特に岩城は早く亡くなってしまった。。。たまにWebで検索すると、彼のインタビューがまだ残っていたりして。満身創痍になりながら、大手術を繰り返しながらも、死の直前まで「フルマラソン」と称して、ベートベーンの全曲を一気に演奏したり。。。ユーモアのセンスも抜群で。。。いまだったら佐渡裕のキャラなのかなぁ。。。岩城は打楽器で、佐渡はフルートだったし。
指揮って、ずっと昔に自分もちょこっとやったことがあったけど、よくわからなかったのだけど(そんな高級な話ではなくて、指揮者っていなくてもいいんじゃない?トイウコトデス)...ちょと前に小泉和裕の都響...しかもレジデントコンダクター就任記念。。とかいう冠付の演奏会(偶然にそうだっただけ)を初めて聞いて。。。
その前日に、NHK教育で(あの無くなることになりそうな)某大阪のオケが小泉の指揮で”画家マチス”というマイナーな曲をやっていて。。。それがかなり良かったのでちょっぴり期待してたら
なんかとってもワッカイおねーちゃんのピアノコンチェルト(パキパキして、フレッシュサラダのような演奏だった)+ブルックナー3番という、就任記念にしてはかな~り、重~いプログラムで。。。
ブルックナーの3番は、もうのっけから”わけわかんない状態で”、アストロ球団の試合をみているやうに頭の中が真っ白になってきて。。。周囲は卒倒して担架で運ばれたりしているし(意訳すると”周囲は爆睡している人多数”)。。。
でも、小泉の指揮は全く迷いがなく、第一楽章から延々に続く”定義”につぐ”定義”を明晰に積み上げ、(でも、それらが全くつながらないので”わけわからん”状態は絶頂に達し、深い眠りへと誘われる)、やがて最終楽章に行くにしたがって、第一楽章からシコシコと積み上げてきた”定義”が相互作用を起こして、壮大で壮麗な定理ぐぅあああ。。。
小泉。。すごい。。指揮者ってすごいやん。。
でもちょっと金管うるさすぎ。。。うまいのわよくわかったから。。 ><:
これを冠つきの演奏会にもってきた(意識してないのかもしれへんけどね)すごさを感じた。初めて「指揮者」がなぜいるのかがわかった気がした。。。。
でもね。。ブルックナー3番は、もう一度、定義と証明を読み直さないと。。。やっぱしわかりましぇん。。。でも「わかりやすい証明」じゃなくて、「証明としての様式美」を追求する、その姿勢に感服いたしました。
くどいけど。。。でもやぱし、証明がまだきちんと追えないでち(涙)
偉大なる朝比奈先生の「証明」は、なんかわかりやすかった気がするなぁ。。。こんどブルックナーの3番の録音を聞き比べてみよう。あと、オイゲンヨッフム爺さんのも、NBCのベームも。。
こうやって、ブルックナー好きの連中はオタ度を増してゆくのだろうな。。。
あした早いし、寝ないといけないのに、こったらオタでディープなネタをかきちらしてもうた。。
おやすみ
あとね。。。凝集過程の数理をちょこっと考えていたら、とてもきれいな数列がでてきてびっくらした。。自然数、数列、対称性、結晶、。。。、なんか不思議な気がする。