東日本大地震。。まさか自分が学会参加中に被災するとは夢にも思わなかった。
当日はデモ発表で。。プレゼンした院生さんの”萌えキャラ”が功を奏したのか(うそうそ)、その革新的な研究成果のため(ほんと?)観客が集中。。私はやることもないので先輩への対応を終えてぶらりと下階のカフェへ。。
年度末で会計処理についてのちょこっと込み入った打ち合わせを事務当局者としつつ、ホットドックをかじっている。。すると軽〜く揺れ。。まるで大型船に乗っているかのようなゆら〜り、ゆら〜りとした揺れ。。
「あ、軽く地震か。。」
さして気にもとめず打ち合わせをすすめている。。。
”それにしても くどい 地震だなぁ。。”。。なっかなか揺れが収まらない。そればかりか、心なし揺れが大きくなっているようにも感じる。
そのうち揺れがどんどん大きくなってくる。。私はなんとなく立ち上がって、電話を続ける。その頃には揺れはけっこう大きくなっていて会話に集中できない。。カフェの小さな食器棚が音を立てて倒れ、他にも看板などが倒れていく。
「避難してください!。。今すぐ安全なところに避難してください!」
カフェの女子達が叫び声をあげる。
”安全なとこってどこだよ?”。。見れば、ガイジンさんは机の下に収まっている。ほどなく、7Fの天井から吊り下がっていたおおおきなモビールが床に落ちて砕けた。。
「すいません。。今ちょっと地震で。。ちょっと大きいみたいなので」
もう会話に集中できない。。
「避難された方がいいですよね?!」
「は、はい、避難します。では失礼いたします。また後ほど」
大きなガラスが割れそうなので、とりあえずガラスから遠くの方へと退避する。なぜか、とても気持ちは落ち着いていて、まるでテレビの映像をみるように次々にモービルが落ちていき、天井が崩落していくのを見ている。もう、立っていられなくなり、床にうずくまる。よく地震の時に床にうずくまるっていうけど。そんなぁ...っていつも思っていたけど。自分の立っている床は不安なほどにうねるように震動している。。でもどうしょうもない。。
揺れは止まった。。
「退避してください! 今すぐに退避してください!」
でも、院生は7F。
「上に行ってはだめです!!。今すぐ退避してください!!」
無視して、まだ余震でゆらゆらしている階段を昇る。。
程なくたどり着くと既に7Fからは全員が退避していた。そのときは冷静に退避を確認したけど、今から思えば、天井が階段の上やフロアにビシバシ崩落していたなぁ。。冷静なんだか興奮しているんだか。。それらを冷静に避けていたのをおもいだす。
再び、余震でゆらゆらする階段を下がっていくと、そのときは何とも思っていなかったけど、今から思えば破損の激しい箇所があってそこの前に係員が立って退避を誘導していた。途中で友達と合流。
「ここ海のそばですよね。津波がくるんじゃないですか?ここに残った方がいいんじゃないか?」
係員は、聞く耳を持たず
「この建物は危険です。退避してください!」
映画だとこの場合に自分の選択を優先して残ったほうが生き残るんだけどな。。。と思いながら外へと退避する。今から思えばこの選択は正しくて、もし、震源が東京湾だったら外で退避していた我々は全員が今頃。。でも、建物の危険を認知しながら自分は退避せずに安全の確保をしようとしているのだから、係員の方々はまさに命をかけているわけです。様々な災害の現場に、彼らのように命をかけて仕事をしていた方々がいらっしゃったのでしょう。